大型獣の家畜化

東京科学博物館の常設展を見たときのこと(「グレートジャーニー展」を見た後だったか)。
大型野生動物の剥製のコレクションが壮観だった。

頭のてっぺんまでの身長が2m、体重が800kgもある、競馬のサラブレッドよりも大きい多彩な大型動物たちが展示されているのだ(ハワイのある日系アメリカ人からの寄贈による、アフリカのサバンナに生息する動物たちである)。それまで見たことがなく、名前も聞いたことがなかったものばかり。

ただ、それらは皆、外見は立派だが、草食動物である。日本人になじみのある動物で言えば、鹿や馬、ないし牛に近いと思われる。

ジャレド・ダイヤモンドは『銃・病原菌・鉄』の中で、南北アメリカの先住民がヨーロッパからの白人に征服された理由の一つとして、家畜となる大型動物がいなかったことを挙げていた。これは、馬や牛のような使役の道具としての面のほか、先住民には家畜由来のウイルスによる疫病への免疫がなかったことも大きい。

また、もしもアフリカ人が、カバやサイなどの大型獣を家畜化し、馬のように使役できていたら、現実の歴史とは逆にヨーロッパを征服していたかもしれない、という空想も書いていた。実際、紀元前にカルタゴの英雄ハンニバルは、象の戦隊を組織し、イベリア半島からアルプスを越え、南下してローマに迫った。

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