東京、日本、天皇制

比較的最近、読んだ文庫本3冊の備忘メモ。

1.片岡義男『東京を記憶する』(2001年、中公文庫)
2.姜尚中、中島岳志『日本』(2011年、河出文庫)
3.吉本隆明、赤坂憲雄『天皇制の基層』(2003年、講談社学術文庫)

1は著者自身が撮影したスナップ写真的な東京の街角の写真集。片岡氏の著書はほとんど読んでいないが、彼がジャズシンガーの安田南とFM東京の深夜番組でDJをやっていた頃(30年以上も昔か)は時々聞いていた。

片岡氏は、この本の末尾に収められた書名と同じ題の文章では、生まれてから4歳まで東京で過ごした後、山口県の岩国と広島県の呉で合計9年間過ごし、13歳の夏に東京へ戻ったとある。「それ以来、ずっと東京にいる」と。

ただ、僕の記憶では「ハワイで育った」はずだったので、今ウィキってみると、やはり、氏の祖父が山口からハワイに移住、父が日系2世で、自身も少年期にハワイに在住と記されているが、なぜかこの本では、ハワイのことは一言も触れられていない!

彼が幼年期に育ったミクロコスモスとしての、「東京」という意識もなかった頃にしみ込んだ原光景、原感覚としての「ふるさと」東京。そして13歳以降、「来訪者」として数十年間、現在まで過ごしてきた大都市・東京。この二つの東京に対するイメージを純化するために、この文章ではハワイのことは完全に捨象されている。

そして、収められた写真はといえば、現代(10年余り前の)東京の街角である。

「片岡義男にとっての東京」の一端について述べただけだが、もう遅いので、この辺で一端切ることにする。

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