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ニューヨークも含めアメリカでの白人と黒人の対立は、時折、人種に絡んだ大きな事件が起こると、ジャーナリズムがセンセーショナルに報道する。アル・シャープトン師など、(どちらかと言えば)悪名高い黒人指導者が、何でもかんでもracism(人種差別、人種偏見)のせいにして、当事者の黒人の代理人のように「しゃしゃり出てくる」。だが、僕自身がニューヨークにいた4年間で目撃、体験したのは、むしろ黒人に対する他のマイノリティの差別意識だった。 例1/フラッシングの食料品店で: 駅からアパートに帰る途中に立ち寄った食料品店で、少し太めの黒人女性が、韓国人のレジの男に、大声で何度も繰り返している。 「I was born in this country! My husband is a cop. Never say “Go back to Africa.”私はこの国で生まれたのよ。夫は警察官をしてるのよ。『アフリカに帰れ』なんて絶対に言わないように!」 僕は直接聞いたわけではないが、韓国人の男は『アフリカに帰れ』と言ってしまったらしい。恐らくアメリカに来て数年しか経っていないこの男は、黙ったまま、言い返す言葉もなかった。 例2/フラッシング駅のトークン売り場で: 地下鉄のトークン(切符代わりのコイン)を売るブースの中にいるやせた黒人女性に対し、男が大声で罵っている。すべて1セント硬貨で払おうとした男に、女性が文句を言ったために、反撃しているようだ。男は肌の色こそかなり浅黒いが、目が大きく、鼻筋が通っていて、顔立ちは南欧系のように見える(あるいはアラブ系かもしれない)。黒人女性に対し、何度も禁句の「Nigger二ガー」呼ばわりしている。 2例とも、黒人女性という弱い存在への攻撃である。そのほか、チャイニーズの家庭でのバーベキューパーティに招かれた際に、黒人への差別発言をしている夫妻の言葉を聞きながら、黙って聞いたことがあった。僕自身は当時、最も親しかったのがイスラム教徒の黒人だったから、反論したかったが、雰囲気が気まずくなるのを避けて聞き流したのだった。 |
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