テーマ:映画

原節子と李香蘭:女優が時代精神を体現した頃

四方田犬彦『李香蘭と原節子』(岩波現代文庫、2011年)を読んだ(一部飛ばし読み)。 改めて言うまでもなく、大多数の日本国民、少なくとも国家と代表的な論客や表現者の多くが、第二次大戦での敗戦を境に、その「思想」を180度転回させた。映画もその表現媒体の一つ。 このことに関連して、著者の四方田は、次のように言っている。 …
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戦後70年の今日9月3日といえば

中国の軍事パレードが大ニュースだが、実は、フィリピンでも日本軍が正式に降伏文書に調印したのが70年前の9月3日だった。だからフィリピンでは対日戦勝利の記念日だ。 前日の1945年9月2日、ルソン島北部で「マレーの虎」こと、山下奉文の率いる日本軍が投降。翌3日、降伏文書に調印したというのが、フィリピンでの第2次世界大戦終結の歴史的…
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ソフィーの選択

メリル・ストリープがアカデミー主演女優賞を受賞した同名の映画は見ていないまま、何となく気になっていた。その映画の原作の日本語訳の半分、つまり文庫本で二分冊の上巻を読み終えた。 第二次世界大戦終結から2年後の1947年。アメリカ南部出身で大学を出てすぐニューヨークに住み始めた作家志望の主人公の青年が出会うのが、同じアパートに住む金…
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菅原文太と高倉健

菅原文太さん死去 81歳、肝がん http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=3165353 劇場で『仁義なき戦い』シリーズを見た者としては、上記訃報中のこの映画での菅原文太への言及に違和感を覚える。 高倉健は、いわば様式美の美学に支えれた仁…
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高倉健も老い、そして逝く

このmixiニュースに載った1年前、文化勲章受賞時の写真は、ある種の老人特有の、顔がふやけてたるんだ感じになっている。抗がん剤か、ステロイドの影響か?(逆に、老いて、カスカス、皺しわに干からびるタイプの老人もいる) その1年前、今からたった2年前の、遺作となった『あなたへ』公開前後のTV番組では、80歳を過ぎてなお、その姿勢の良…
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オーソン・ウェルズにとってのgayという言葉

1980年代後半のニューヨーク在住時、遺作ドキュメンタリーを見たのだが、今見た日本語ウィキペディアには言及なし。その中で彼は、gayという言葉を、元の意味・ニュアンスで発することができない喪失感を嘆いていた。 --- 動き出した米巨匠監督の遺作、製作に15年費やすも他界で未完のまま29年。 http://mixi.at/ahM5mDd
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ナウシカとの「出会い」は未だだが、

『ジブリの教科書1 風の谷のナウシカ』(文春文庫、2013)を読んだ。 30年前に公開されたこの映画は、ジブリの新作公開に合わせてよくテレビで放映される。だが、最初から最後まで見たことはなかったと思う。 マイミクの方から勧められて原作漫画を読む気になったが、最寄の図書館にもその本館や別の分室にもないようなので、子供用にリ…
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今のデ・ニーロに

期待してはいけないのだろうが…。 若かりし頃の「ゴッドファーザーII」「タクシードライバー」「ディア・ハンター」に出た頃に画面からほとばしった狂気や野心、ハングリーさ、切なさがないのは、まさに、ないものねだり。 世阿弥の「時分の花」というか、年齢や成熟、成功に反比例して喪失するものがある。 仮にこれらに出た後、彼…
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2回目の「風立ちぬ」

先日、2回目を見た。記憶が薄れないうちに、宮崎駿最後の長編アニメの感想を記すことにする。 劇場で同じ映画を2回(特にまだ封切り中に)見るのは、滅多にないこと。 1度目を見た後、また見たくなったのは、何か「戦前的なもの」への憧れやノスタルジアが自分の中にあるから、のような気がしていた。 しかし、2度目を見ているとき…
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夏の終わり

ある方が、日本人の「はかなさ」の感覚は、四季の移ろいと密接にかかわっているのではないか、と書かれていた。 半ば同意する一方、地球上の中緯度温帯域は広大であり、日本以外の国、地域、民族にも同様な感覚がありそうにも思われる。正確な知識・記憶はないが、例えばシェイクスピアのソネットにもありそうな気がするし、アメリカ人の英語俳句にもあり…
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ジョニー・デップとリバー・フェニックス

なぜか、特に似ているわけでもない二人のハリウッドスターの、20数年前の各主演作が、僕の頭の中で一つになっていた。 マイミクMJさんの日記にあった、デップの初主演作『クライ・ベイビー』(1990年)はニューヨークの劇場で見たと思うので検索したら、僕が探していたのはA Night in the Life of Jimmy Reard…
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J・エドガー

久しぶりに劇場で見たのが『J・エドガー』(監督:クリント・イーストウッド、主演:レオナルド・ディカプリオ)。 主演も、監督もハリウッドの超大物。なのに、ほとんど話題にならないまま劇場公開が終わりそうだが、20世紀のアメリカ史に興味がある人間なら、注目せずにはいられない内容である。 タイトルロールのJ・エドガーとは、現在の…
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少年老い易く、老け易し!

それとも、病気か? フロリダ在住のマイミク、レイコさんの日記からの再引用。 20年余り前に大ヒットした「ホームアローン」の主役、マコーレー・カルキン。まだ31歳!というのに、白髪こそないが、顔はお爺さん、であることに驚く…。 http://www.thesun.co.uk/sol/homepage/showb…
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初めて「ベニスに死す」を見たのは、

1971年か72年か。他人にとっては、全くどうでもいいことだが、いま僕が最も気になっていることである。 過去30年以上、僕は、この映画を最初に見たのは1970年、高校2年の時だった、と思い込んでいた。 ところが! ウェブ検索してみると、この映画は1971年3月に世界初公開の映画で、日本でも同年10月の公開(ウィキペディア…
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ブラック・スワン

先日、久しぶりに映画館で見た映画。もうすぐロードショーも終わる。 今まで群舞の役しかもらえなかったニューヨークの若いバレリーナが、名作『白鳥の湖』の主役に抜擢される。それまで長年プリマを務めていたバレリーナにとって代わり、多くの下積みダンサーの中から選ばれたことの恍惚と不安…。 一言で言えば、彼女の属するバレエカンパニー…
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ビートたけしと、仁義なき戦い

今日、図書館から借りてとばし読みした本2冊。 1 神戸四郎「ビートたけしと『団塊』アナキズム」(集英社新書、2007年) 2 笠原和夫「『妖しの民』と生まれきて」(講談社、1998年) のうち、最も面白かった個所を記しておきたい(ちなみに、1は1946年生まれでビートたけしと同学年の著者による、たけし論にして団塊世代…
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松田優作について

語る資格やこだわりが、僕にそれほどあるわけではない。 興味を持ったのは、香川照之が案内役で松田優作(1949年(昭和24年)9月21日 - 1989年(平成元年)11月6日))を偲ぶNHKの番組を見たこと。そして、それが元で彼に興味を惹かれ、最初の奥さんで作家の松田美智子が彼について書いた本を読んだことによる。 松田優作と最…
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アーサー・ペンってスゴイ!

と今さらながら思った。 フロリダ在住のマイミク、レイコさんの日記を読んで思ったことである。昨年、訃報に接したときは見出しで見た程度。すでに「過去の人」の感があり、改めて記事まで読まなかった。しかし、レイコさんの日記をきっかけにウィキペディアを見ると: 「奇跡の人 The Miracle Worker」 (1962)、 …
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美男が愛されない

かつての飲み友達でフロリダ在住のあんらぎさんの日記に、30何日ぶりの雨、とあった。他のマイミクさんたちがこぞって「恵みの雨、良かったですね…」と記しているのに、僕だけが貼り付けてあった3分余りの映像(『明日に向かって撃て』のポール・ニューマンとキャサリン・ロスが自転車で戯れる有名なシーン。音楽は大ヒットしたBJトーマスの歌う「雨に濡れて…
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主役/脇役/端役

最近読んだ本やDVDで見た映画について、それぞれ思うところはあるが、その思いがまとまったものを書くだけの「力」にはなっていない…。 見た映画の一つである大林宣彦『ふたり』(1991年;新・尾道三部作)では、中江有里と島崎和歌子が、重要な脇役を演じている。それぞれ主人公(石田ひかり)への嫉妬から、悪意ある行為で主人公やその母を傷つ…
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フランス女優の顔

と言っても、いま念頭にあるのは二人だけ。オドレイ・トトゥとイザベル・アジャーニである。 オドレイ・トトゥは、最近DVDで見た『ココ・アヴァン・シャネル』で、デザイナーとして地位を確立する前、若い頃のシャネルを演じた。 付録の映像にあったインタビューで女性監督は、オドレイ・トトゥを起用した理由について、彼女の「目の力」と語…
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イージー・ライダー

DVD(コレクターズエディション)で見た(1969年の製作・公開、日本では翌1970年公開)。高校生の頃、徳島の映画館で見て以来だとすれば、実に40年ぶり! (1980年代、僕は、ニューヨークに移住する前にビデオテープにダビングして持っていた気もするが、定かでない。日本を引き払う前に預かってもらったまま、帰国後もそのまま蔵書など…
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『ガキ帝国』の欠陥

見ていなかった井筒監督、島田紳助主演の1981年の映画『ガキ帝国』をDVDで見た。 大阪の繁華街キタとミナミを舞台に、喧嘩に明け暮れるチンピラ同士の交友と抗争を軸にした青春映画。 最大の欠陥は、何度も出てくる殴り合い、暴力シーンが下手くそ!なこと!! 昔の東映時代劇や水戸黄門の殺陣ならリアリティなしでOKだが、パ…
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マンマ・ミーア!

最近DVDで見た映画の1つ。主演のメリル・ストリープはさすがに達者。このミュージカルコメディでも楽しませてくれる。『プラダを着た悪魔』の冷徹・傲慢な編集長とは打って変わって、愛すべきシングルマザーになりきっている。 劇団四季版『マンマ・ミーア!』(前田美波里が主人公の親友の一人を演じて目立ったバージョン)は、幸運にもいただいたチ…
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ブーリン家の姉妹

DVDで見た。ナタリー・ポートマンが英国王ヘンリー8世の二人目の妻、主人公アン・ブーリンを演じ、スカーレット・ヨハンソンが妹メアリーを演じる。同じ題材の『千日のアン』は高校時代に見たが、詳しいストーリーは覚えていない。 アンは、カソリック教徒に禁じられている離婚を国王に決意させ、ローマカソリックからの離脱と英国国教会設立を決意させ…
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ゼロの焦点

松本清張生誕100年記念の広末涼子主演『ゼロの焦点』をDVDで見た。 清張の膨大な著作のうちの代表作の一つ。最初の映画化作品を見たのは大学時代だったか? 池袋の文芸地下あたりの名画座で見たのだったか。原作も読んだが、ストーリーはほとんど忘れていた。確信はなかったが、有馬稲子が出ていたことだけは覚えていた。ウィキってみたら、今回の…
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パッチギとウォーホル

レンタルで『パッチギ!』と『ファクトリー・ガール』を見た。共通点は、ともに、気になっていたが、見ていなかったこと、ぐらいである。あえて言えば、時代が1960年代後半であること。 作品として、ドラマとしては、井筒監督の『パッチギ!』のほうが出来がいい、と言えるだろう。1968年の京都を舞台に、在日韓国・朝鮮人と日本人をめぐって、在…
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ジュリア・ロバーツが「初来日」

とは意外だった。多くのスターたちがプロモーションなどのために何度も来日しているのに。今回まで、来日していない最後のハリウッドスターと言われていたという。 彼女が女優としてまさにスターに駆け上がり始める頃、僕はニューヨークに住んでいた。 『ミスティック・ピザ』(1988年)では、主人公の姉。派手な外見でリッチなイケメンをゲ…
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3人の白人のオカマ

レンタルで借りて、オーストラリア映画『プリシラ』を見た。3人のドラァグクイーンが、改造バスでオーストラリア内陸部の砂漠地帯を横断するロードムービーである。 昔、テレビで紹介されたのを覚えていたが、見終わった後、1994年の製作、日本公開が1995年だと知った。そんなに昔の映画だったのだ!! 3人のうち一番年上で性転換手術…
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満洲の候補者

朝鮮戦争について書いているうちに思い出したのが、20年ほど前、ニューヨーク在住時に見たThe Manchurian Candidate(邦題「影なき狙撃者」)という映画である。 雑誌で短いレビューを見て興味を持った。予備知識はなく、映画はモノクロで、B級映画のリバイバル上映だと思った。 けっこう面白かったが、同僚のアメリ…
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