テーマ:宗教

『日本宗教史』

返却前の本の1冊(末木文美士;岩波新書、2006)。 この並の厚さの新書にしては大きなテーマを扱う、意欲的な本は、丸山真男の「古層論」がすでに否定されているという認識から始まる。「有史以来変わらない発想法という前提はあまりに非現実的」だと。 そこで著者は、「<古層>は歴史的に形成される」と見て、その形成と「発…
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2つの神道と天皇制

トーマス・カスーリス著『神道』(ちくま学芸文庫、2014)を読んだ。 著者は、カバーの紹介文によれば「アメリカにおける日本宗教思想史研究の第一人者」とのこと。もちろん原著は英文で、想定された読者は、日本のことをよく知らないアメリカ人大学生。 でも、馬鹿にしてはいけない。僕はこの本を読んだことで、以前よりも神道のことがわか…
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エグザイルは、流刑なのか

返却前の本: 1 佐藤優+宮崎学『国家の崩壊』 2 ハイネ著、小沢俊夫訳『流刑の神々・精霊物語』(岩波文庫) 3 木田元『私の読書遍歴 猿飛佐助からハイデガーへ』(岩波現代文庫、2010) 1は、前の日記で「複雑怪奇な面がある」と書いたソ連邦崩壊の経緯の中のいくつか局面に付箋を貼っていたが、引用する余裕なし。 …
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内村鑑三は思想家だった

…などと今さらながら思った。 そう思ったのは、『ヨブ記講演』(岩波文庫、2014)を読み始めて間もなくだった。 200頁ほどの文庫なのに、電車の中でしか読んでいないから、まだ半分も行かないが。(週末に読んだのは、柄谷行人と、橋川文三ある程度と、柳田国男少し) かつて「教養」として義務的に、『余は如何にして基督信徒とな…
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日本、朝鮮半島、キリスト教

返却前の本: 1 『日本と朝鮮半島2000年 下』(NHK出版、2010) 2 フレデリック・ルノワール、マリー・ドリュケール【インタビュアー】、田島葉子【訳】 『神(DIEU)』(春秋社、2013) 3 小椋一葉『消された覇王 伝承が語るスサノオとニギハヤヒ』(河出書房新社、1988) 1は、蒙古襲来、倭寇…
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神々、日本、昭和史

返却前の本: 1 本村凌二『多神教と一神教』(岩波新書、2005) 2 松村潔『日本人はなぜ狐を信仰するのか』(講談社、2006) 3 佐藤毅『敗戦の教訓 太平洋戦争から何を学ぶか』(河出書房新社、2004) 4 『日本と朝鮮半島2000年 上』(NHK出版、2010) 5 司馬遼太郎、山折哲雄『日本とは…
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靖国思想の「論理」と「信仰」

僕が先日、山折哲雄氏の「東京だョおっ母さん」をめぐる論考に触発されて書いた日記を橋川文三コミュ「雑談コーナー」に再録したところ、コミュメンバーであるマックスさんから、今年の初めに彼が「2014年の橋川文三」としてトピックを立てた問題提起に重なると指摘があった。 その提起には双葉百合子「九段の母」(1939(昭和14))が引かれて…
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永遠の0(ゼロ)

返却前の本: 1 百田尚樹『永遠の0』(太田出版、2006) 2 塩野七生『最後の努力 ローマ人の物語XIII』(新潮社、2004) 3 『カッパドキア トルコ洞窟修道院と地下都市』(集英社、2001)   4 辻佐保子『「たえず書く人」辻邦生と暮らして』(中公文庫、2011)  5 辻邦生『西行花伝』(…
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背教者ユリアヌス

借りていた辻邦生の同名小説は、1978年発行の、1972年の初版から数えて26版。その頃はよく売れていたことがわかる。 この小説の主人公ユリアヌスについて、ウィキペディアによれば、 「フラウィウス・クラウディウス・ユリアヌス(古典ラテン語:Flavius Claudius Julianus フラーウィウス・クラウディウス…
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粘菌学者以外の南方熊楠

思うに今日5月5日は、8年前にこのブログをはじめた記念日。 さて―。 最近読んだ本では、ともにブックオフで買った溝口敦『暴力団』(新潮新書、2011)と、河合敦『もう一人の「三菱」創業者、岩崎弥之助』(ソフトバンク新書、2012)。 溝口氏は、出版した本のことでヤクザに脅迫を受け、刺されたこともあるという。その溝口氏のヤ…
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宗教学は日本にしかない!?

返却前の本: いつもなら日曜の夕方に返すところを、今回は今日返すことになった。最も読みたかった2冊の大著はまだ手元においておくことに。2冊とは、500頁の中沢新一の南方熊楠論『森のバロック』と、二段組で700頁もある辻邦生『背教者ユリアヌス』。 そして、返す本も、飛ばし読みか、ろくに読めていない。 1 中村元『ブッダ…
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邪宗門、敗者の日本史…

返却前の本: 1)『人類最古の哲学』 2)『教養としての日本宗教事件史』 3)『高橋和巳全集第七巻』(河出書房新社、1977) 4)梅原猛「神と仏」対論集2『神仏のすみか』(角川、2006) 5)山折哲雄『悪と日本人』(東京書籍、2009) 6)森浩一『敗者の古代史』(中経出版、2013) 7)小椋一…
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日本宗教史入門

最近読んだ本より。 島田裕巳『教養としての日本宗教事件史』(河出書房新社、2009): この本は、日本宗教史の入門的概説。印象に残った個所を拾うと――。 ・最澄の開いた比叡山は、空海の高野山とは異なり、密教だけでなく、法華信仰や浄土教信仰などを幅広く取り入れたことで、日本仏教の総合的な道場となり、後の鎌倉仏教もこ…
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靖国、A級戦犯、昭和天皇

以下は、最近入ったあるmixiコミュのトピックで、僕自身が「靖国神社についてどう思うか」聞かれて書いたものの再掲載。 ****** 靖国については、突き詰めて考えたことはないのですが、首相や閣僚は国際関係上、参拝しないほうが良いと思います。 靖国神社は独立した宗教法人で、憲法で保障された信仰の自由などから、廃止は…
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心VS身体:人は観念世界を生きている

返却前の本: 1)養老孟司『身体の文学史』(新潮文庫、2001。最初の刊行は1997) 2)『熊野 神と仏』(原書房、2009) 3)平川祐弘『西洋人の神道観』 4)森公章『奈良貴族の時代史 長屋王家木簡と北宮王家』(講談社、2009) 5)山崎謙『まぼろしの出雲王国』(PHP、2010) 6)伴とし…
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神の国、日本

平川祐弘『西洋人の神道観 日本人のアイデンティティーを求めて』(河出書房新社、2013)を読んだ。 著者は、1931年生まれの比較文学・比較文化学者。戦後初めてのフランス政府給費留学生として船で渡航し、その後、欧州各国に留学することになった。英独仏伊の各国語が堪能(論文が書け、講演ができるくらいに)。この本は、著者自身によってフ…
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天皇、演歌、キリスト

返却前の本: 1)『日本書紀』3巻本 2)竹田恒泰『現代語 古事記』(学研、2011) 3)五味文彦『王の記憶 王権と都市』(新人物往来社、2007) 4)本郷和人『天皇の思想 闘う貴族北畠親房の思想』(山川出版社、2010) 5)山折哲雄『美空ひばりと日本人』(現代書館、2001) 6)大澤真幸『&…
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蝦夷(えみし)、神、聖遺物

返却前の本: 1)『戦後日本スタディーズ②』 2)『カムイ伝講義』 3)高橋克彦『東北・蝦夷の魂』(現代書館、2013年) 4)梅森直之編著『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る』(光文社、2007年) 5)『道の手帖 丸山真男』(河出書房新社、2006年) 6)『東北古墳探訪』 7)大野…
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靖国、死者たち、一神教

返却前の本: 1)『靖国問題入門』(河出書房新社、2006年) 2)橋川文三編『日本の百年7 アジア解放の夢』(ちくま学芸文庫、2008年。最初の本は1962年刊) 3)吉田司『王道楽土の戦争 戦前・戦中篇』(NHKブックス、2005年) 4)同上『王道楽土の戦争 戦後60年篇』(同上) 5)『日本外史 幕末のベ…
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ユダヤ人になった日本人

『日本人の知らないユダヤ人』(小学館、2009年)の著者、石角(いしずみ)莞爾氏は、1947年生まれの国際弁護士。 アメリカのハーバードとペンシルバニア大ロースクールへの留学や、ニューヨークの弁護士事務所での勤務で周りにユダヤ人が多かった経験からユダヤ教に興味を抱くようになった。やがて日本に帰ってからさらに興味が募り、ユダヤ教の…
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パワースポットと神々

鎌田東二編『日本の聖地文化 寒川神社と相模国の古社』(創元社、2012年) は、自然科学も含む学者たちの論文集。 飛ばし読みだが、目を引いた個所を引くと――。 ・日本列島には居住適地が限られ、そこに各種の地質災害が頻発するにもかかわらず、古くから多くの人々が住みついていた(中略)四万年前から一五〇〇〇年前までの遺跡数は一…
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満洲、ドイツ、キリスト教

図書館に返す前の本: 1)『日本の戦争I 満州国の幻影』(毎日新聞社、2010) 2)『日本はなぜ戦争を始めたのか』(光人社、2002) 3)『日本陸軍と内蒙工作 関東軍はなぜ独走したか』(講談社、2009) 4)『満州事変と政党政治』(講談社、2010) 5)『写真で見るヒトラー政権下の人びとと日常』(原書…
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初期キリスト教の普及前史

返却前の備忘メモ。 1.松原秀一『異教としてのキリスト教』 2.秦剛平『異教徒ローマ人に語る聖書 創世記を読む』 3.『図解雑学 旧約聖書』 4.『旧約聖書の世界と時代』 5.ジョン・ロジャーソン著、高橋正男監修『旧約聖書の王歴代誌』 6.吉村昭『大黒屋光太夫』 7.中井英夫『定本 黒衣の短歌史』 …
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読んだ本と返す本:昭和恐慌と教皇史

読み終わったのは、 鈴木隆『高橋是清と井上準之助 インフレか、デフレか』(文春文庫、2012年)。 飛ばし読みだが、図書館に返そうと思うのは、 『ローマ教皇歴代誌』(創元社、1999年)。 原著者はイギリス人。初代ペテロからヨハネ・パウロ2世まで、正統とされなかった39人の「対立教皇」も含め、2000年間で300人余…
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図書館に返す前の本

保田與重郎の自伝以外の3冊はというと――。 1.塩澤幸登『平凡パンチの時代 1964年~1988年 希望と苦闘と挫折の物語』(発行:茉莉花社、発売:河出書房新社、2009年) 2.ジョナサン・マゴネット、小林洋一[編]『ラビの聖書解釈 ユダヤ教とキリスト教の対話』(新教出版社、2012年) 3.R.P.ネッテルホ…
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悪魔の巣窟としてのインターネット

新共同訳版新約聖書の巻末の用語解説に、「悪魔」の項がある。 <「中傷する者」の意味で、人間を誘惑して神に反逆させる者。サタンとかべリアルとかいう名前で呼ばれたり、「この世の神」(2コリ4:4)という別称で呼ばれることもある。なお、天使の項参照。> 上記引用中「この世の神」の出所は、「コリントの信徒への手紙2」である。 …
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現代の隠れキリシタン

亡き母の姉である伯母さんから手紙が届いた。 母は20年以上も前に死んだが、クリスチャンだった。 洗礼を受けたのは死の床だったが、聖書はそれまでに十数回も通読していた。 受洗したのは、死の覚悟からではなく、信仰上のある疑問が解けたからだという。 母がキリスト教に親しみ、聖書を読むようになったのは、いつの頃かはわから…
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聖書を読む

新約聖書を最後まで読んだ。通読したのは生まれて初めてだ。 (夥しい人名や地名、類似のエピソードが繰り返され、飛ばし読みに近い個所もあった) 読んだ版は、カトリックとプロテスタントの協力による新共同訳。詩編は除く。詩編は本来、旧約聖書の一部なので、旧約を読むときに読みたい。(旧約は、ヨブ記など一部は文庫で読んだが、やはり通読し…
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昭和史、人類史

昨日読み終わったのが、小林英夫『<満洲>の歴史』(講談社現代新書、2008年)。 日本の近現代史にかかわりの深い「満洲」(中国東北地方)の歴史に関する格好の入門書と思われる。 話は変わるが、ふるさと徳島に帰ったとき付き合いのある唯一の友人で、真言宗の寺の住職が、ツイッターやフェースブックに訪れた土地で撮った狛犬の写真を載せて…
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焦げた聖書と永遠の謎

焦げた聖書と永遠の謎編集する 2013年03月12日21:17 今、カバンの中に入れて、電車の中などで読んでいるのは、共同訳の新約聖書である。 しばらく前までは、焼け焦げた新約を持ち歩いていた。 母、そして父の形見である。 父は10年余り前に火事で死んだ。 その聖書は、カバーの背表紙が炎に炙られて焦げ茶色になって…
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