テレビvs小津安二郎と母親

同じ紙面からばかり引用するのも能がないのでためらっていたが、やはり気になるので記録しておくことにする。ここ数日の紙面全体を通じて、注意を引かれた記事が同じページに集中していたのだ。

b3下段「ことばの食感『日本語のはにかみ』」という、文体について多数の著作がある中村明・早稲田大名誉教授のエッセーで、内容は映画監督・小津安二郎の実生活でのエピソード。

<生涯独身を貫いた小津が鎌倉の家で同居していた母親へ、女優の飯田蝶子がテレビを贈ったら、小津から「あんなもの贈ってくれて駄目じゃないか、自分の世話をしなくなった」と電話。それが涙声で、感謝の表明だと知った蝶子は「ざまあみやがれ」と電話を切ったという。相手を恐縮させないそんな思いやりをまだ共有して時代の話である。>

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