FDR最後の日々

読了した本:
仲晃『アメリカ大統領が死んだ日 1945年春、ローズベルト』(岩波、2010年)

たしか、フランクリン・デラノ・ローズベルト(FDR:日本では、「ルーズベルト」のほうが通りがいい)は、アメリカ国民の間で、リーンカーンに次いで評価が高く、人気のある米国大統領だったと思う。今では2選が上限だが、FDRは史上最多の4選を果たした。4期目の初め、第二次世界大戦末期の1945年4月、在任中に脳卒中で急逝するまで、12年と3か月も大統領を務めた。

在任期間の前半は大恐慌後のニューディール政策で、後半は第二次大戦の連合国側のリーダーとして、歴史に巨大な足跡を残した。彼は20世紀でも屈指の政治家だが、教科書などで名前が有名な割には、日本ではあまり知られていない。

この本は、この偉大な大統領の死の直前の日々を描いた一冊。
著者によれば、「戦後」の始まりは、日本のポツダム宣言受諾や、8月15日の「終戦」や、9月2日のミズーリ艦上での降伏文書調印ではない。これらに先立つ4月12日、FDRが病気で急逝した日である。

著者によれば、FDRの最大の罪は、高血圧など諸症状を伴う体調の悪化にもかかわらず4戦に出馬したこと、また悪化する体調の中で米国大統領と連合国のリーダーという、極めて重大な職責の激務に追われながら、副大統領をはじめとする部下たちとの情報共有や後進の育成という、組織のリーダーとして果たすべき重要な責任を遂行しなかった(一例が、原爆開発計画を副大統領にも知らせていなかった)ことという。

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