寺山修司という宇宙

先週末に見た「ETV特集 寺山修司という宇宙 園子温×穂村弘」で、2人の論者が発見ないし提出した寺山像が面白かった。今年は寺山が死んで30周忌を迎えた年だった。

映画監督・園子温によれば、寺山は同じモチーフないしイメージを、自作の俳句、短歌、映画など別々のジャンルや作品に使いまわしているが、それらが陳腐化せず、どの作品でも新鮮なのはなぜか?という疑問への答えを見いだしていた。

例えば、大きな古い柱時計。この寺山作品に繰り返し現れる形象は、単なる言葉でも観念でもなかった。少年の寺山自身が、大きな柱時計の前で、三沢の米軍基地で働く母が帰るのを待っていたのだった。寺山が柱時計という言葉を書き付け、また実際に柱時計を横たえて一緒に寝る映像を撮るとき、そのつど、彼は少年時の柱時計を思い出していたはずだと。

また、かくれんぼについて書いたり撮ったりするとき、足が遅く、運動神経が鈍かった寺山は、いつまでも鬼であることから逃れられなかった。その経験が作品に反映されていると。

一方、歌人の穂村弘によれば、寺山が自分だけが世界の秘密を知っていると思い、そう書いたのは、実は逆だったのではないか。つまり、寺山以外の周囲の人たち、世の多くの人たちは、寺山が秘密と考えたことを特に秘密とも思わず、普通にしゃべっていたし、しゃべっているのではないか。寺山だけが思い込みを生き、信じ、書いたのではないかと。いわば、寺山だけが世界の秘密を知らなかった「一人童貞」だったのではないかと。

上で穂村が念頭に置いている、寺山作品の具体的なフレーズを引用できないのが残念。

そのほか、園が言っていたのか、穂村だったか、寺山は多くの作品を残し、その中に色々なテーマを書いたが、書かなかった秘密があるとすれば、「母を愛している」ということではないかと。寺谷は、母に捨てて行かれた経験があるとはいえ、死んではいない母親が作品中では繰り返し、死んだとされている。

この記事へのコメント

gaharn@docomo.ne.jp
2013年11月30日 17:35
初コメです!(゜ー゜*)GandhiGanjeeさんのブログって面白いですよね。いつもは見てるだけなんですけど、ついコメント書き込んでしまいました(o≧∀≦)oお恥ずかしながら実は由衣もブログやってるので良かったら見てください(゜ー゜*)ちなみに…お友達になれたら嬉しいです(゜ー゜*)色々お話したいのでもし良かったらお返事くださいです♪待ってますね(゜ー゜*)

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