中世の非人にみる自然・人間関係の変容

いま読みかけの、マイミク・かまいちさんにも勧められた網野善彦『中世の非人と遊女』(講談社学術文庫、2005年。原著は1994年)の中に、ビビンと来る個所があった。

人類の定住、そして農業・牧畜の開始という、人類史におけるきわめて重要な問題とかかわる指摘である。

中世前期において、外見は本鳥(髻)を結わない童形(どうぎょう)であり、名前も「~丸」と童名(どうみょう)を名乗った牛飼のように、牛馬を扱う人々は、「なお野獣に近く、たやすく人の統御し難い動物と見られていた」牛馬を扱えることで、人々から畏怖され、畏敬されていた。しかし、近世になると牛馬は「畜生」「四つ足」と呼ばれ、賎視されるようになり、牛馬を扱う人たちも、穢れの対象として蔑視されるようになった。

――つまり、中世後期から近世にかけて、「自然と人間の関わり方の大きな転換」があった、ということ。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック