60円のドリンク剤と高度成長

近所のドラッグストアにある各種ドリンク剤の中で一番安いのが一本60円で、時々買っている。

富山の中小医薬品メーカーの製品で「指定医薬部外品」とある。大手のドリンク剤で普通一番安いのが「オロナミンC」(炭酸飲料)でたいてい100円か110円くらい。他のメジャーなドリンク剤では、リポビタンD、新グロモント(ともに医薬部外品)などは、同一ブランドグループ内で一番安いので120円ほどだと思う(今日、病院のドラッグストア系の門前調剤薬局の片隅に、オロナミンの代わりにエスタックと他の2種がすべて100円で置かれているのを見かけた)。

「炭酸飲料」であるオロナミンCなどより、「医薬部外品」のほうが含まれている化学物質が多いのか、とも思ったが、ウィキペディアでみると、オロナミンCは炭酸が入っているため当時の厚生省に医薬部外品の指定を拒まれた、という経緯が書かれていた。

そのオロナミンCの発売は1965年。一方、最初のドリンク剤でいまだにトップブランドであるリポビタンDの発売は1962年。どちらも高度経済成長の真っ只中である。後者の初期のCMには、ホームランを量産していた20代の王貞治が出ていた。

高度成長とドリンク剤。非常に大きな相関関係がありそうである。ドリンク剤の売上とGDPなどを比べれば、かなり「線型的」に対応しているかもしれない。ただ、もっと直感的、主観的に、藤原信也が1980年代の初頭、『東京漂流』で指摘していたと記憶する。

家の中で、かつて仏壇や神棚が占めていた「死や霊の気配」に、「生」を表象、表現するしかない、「発光し続ける機械」、中央から各家庭や個人に、雑多な情報を発信し続ける「テレビ」が取って代わった。

言い換えれば、高度成長以降とそれ以前を最も截然と区分するものがテレビであり、CMはそのテレビが送り出し続ける最も重要な情報の1つである、と。

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