テレビで見る地獄

地獄というものは、もちろん実際には見たことはない。しかし、それに近いものを、しかもテレビで見たのが、13年前だった。1995年の1月17日の夕方から夜にかけて。――そのことを思い出した。

阪神大震災の日の夜、会社の会議室のテレビが映し出す画面を放心したように見入っていた。神戸の街のあちこちで火災が起きている。テレビ局の屋上のカメラが街を見渡したか、ヘリコプターから撮っていた光景である。火事の件数に対して消防車が少なすぎるのか、道が至るところで閉ざされ消防車が現場にまで行けないのか。恐らくその両方だろう。――僕も含め日本中の視聴者が、その終末的な光景を手をこまねいて見ていなければならなかった…。

瓦礫の下などで6千人もの人々が亡くなったとわかったのは、もっと時間がたった後だった。

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